ベガルタ仙台を愛でるブログ

ベガルタ仙台の試合感想を中心に、サッカー関連の所感を述べていければと思います。

J1 第9節ベガルタ仙台vsヴィッセル神戸の感想

 

皆さんこんにちは。

 

雨が続く梅雨の日々が空け、今度はうだるような猛暑の日々がやってきました。

ベガルタといえば夏場が苦手なんていうイメージもあるため、この時期の試合というのはなかなかすっきりできずに終わってしまうものでした。ましてこの試合を迎えるにあたっては、6戦未勝利、3連敗、神戸相手ではここ5戦未勝利とネガティブな要因も多く、不安な気持ちで試合に臨むサポーターの方も多かったのではないでしょうか。

 

それだけに今回の勝利は選手の戦う姿勢が存分に見られ、とてもスカッとする気持ちの良い勝利だったのではないでしょうか。

そんな第9節の感想をポジションごとに見ていこうと思います。

 

GK

2試合連続でスタメンとなったクバが本領発揮。前節に引き続いてコンディションを上げてきています。失点後の小田のシュートを至近距離で防いだビッグプレーはもちろん、失点シーンでも藤本のシュートに手を当てるところまでいけているのが頼もしさを感じます。ビルドアップも丁寧でミスはなく、小畑とのポジション争いでは総合的な能力でまた優位に戻ったといえるでしょう。

 

DF

4バックは右から柳・吉野・平岡・蜂須賀。両サイドバックがそれぞれこれまでと逆サイドで起用されたのが1つの変化でしょうか。柳も蜂須賀も右利きではありますが、後者は両足で遜色ないクロスを上げられるということを考えると、この組み合わせではこの配置がベターなのかと思います。

 

ディフェンダー陣のプレーで気になったのは、柳がオーバーラップの際に今までと比較してかなりインナーラップを多用していたという点です。酒井高徳のマークを内側に引き連れつつ、バイタルエリア周辺まで来た際には、ヴェルメーレンとのマークの受け渡しをあいまいにさせて自らが、ひいては右サイドでコンビを組む真瀬をフリーにさせようという狙いがあったのではないかと考えます。

 

MF

椎橋・浜崎・関口の組み合わせで、椎橋と浜崎のダブルボランチに関口のトップ下という配置が謳われていますが、椎橋アンカー+浜崎、関口インサイドハーフという配置だったのではないかなあと思っています。

 

アンカーに置かれた椎橋の役割はもっぱらイニエスタへの対応でしょう。神戸は攻撃時イニエスタが2列目までポジションを上げており、3バックに入ったサンペールから強気な縦パスが供給されてきました。椎橋はそのコース切りとイニエスタへの激しいチェックが光っていましたね。

 

浜崎と関口はどちらもボックストゥボックス的な動きをしていましたが、浜崎の方が組み立てへの関与が多く、関口の方がよりアタッキングサードでのプレーが多いという感じでしょうか。

前節のマリノス戦では、関口を経由してのカウンター狙いというのが上手くいかず、攻撃の糸口がつかめませんでしたが、今節はサイドを使った単純なカウンターが増えたため、相手のディフェンスラインを押し下げた状態から彼らがボールを持つことができ、より攻撃参加を見ることができました。

 

FW

前線は右から真瀬・長沢・西村のスタートで、特別指定選手である真瀬は初のスタメンとなりました。真瀬の奮闘はこの先、ひいては加入が内定している来シーズン以降に期待が非常に持てるプレーぶりでした。

元々はサイドバックとしてプレーしている選手であるため、運動量豊富な選手なのかなあと思っていましたが、想像以上でした。スプリント回数が31回とこの試合だけでなく、今節の全選手で一番の数値をたたき出しました。その走力が示すように、脚力・足腰も確かなものを持っており、相手とのフィジカルコンタクトでも一歩も引けをとらずにボール奪取までいき切るシーンがありました。

また、赤崎のゴールシーンでは蜂須賀の突破に合わせてニアサイドにダッシュできる勢いと、FWとしての確かなプレー選択を見せてくれました。(真瀬が空けたファーサイドのスペースを見逃さずに走りこんだ赤崎の動きも地味ながらストライカーらしいものだったと思います)

 

近年の大補強により、格上といっても差支えのない神戸を相手に、まずまずの内容で勝利できたことは、今季の戦い方がこの試合をベースにしたものとなっていく可能性が高いことを意味するかもしれません。木山監督は相手によって戦い方を変えて対策できるタイプの監督ですが、その中にも軸となる戦い方は必要となるはずです。その軸がこの試合にあるのかもしれませんね。

 

それでは皆さんありがとうございました。