オリンピック延期したらサッカーのメンバーってどうなるの?
皆さんこんにちは。
(こちらの記事はFIFAの決定(https://www.asahi.com/articles/ASN442HMLN44UHBI003.html)が下される前に書き始めたものになります。執筆中に決定が下されてしまいましたが、せっかく書き始めたものなので、そのまま進めて投稿してしまいました。)
Jリーグが開幕し、ヨーロッパのリーグも最終盤戦に突入しているはずであった今日この頃ですが、世界的なコロナウイルスの蔓延によりサッカーに限らず多くのスポーツの活動が停止されてしまいました。一日も早い収束が望まれますが、まだまだ展望は明るくなさそうです。
このブログではベガルタの試合の感想を主としていたため、記事のトピックスが思いつかず、さぼり気味になってしまいました。そんな折、先日オリンピックの開催を1年程度延期するという決定がなされたことを受け、疑問が浮かびました。
U-23の制限ってどうなるの?
サッカーファンの方々なら誰しもが疑問に思ったのではないでしょうか。
そもそも東京オリンピックのサッカー競技の出場資格は
「1997年1/1以降に生まれた選手」と定められています。
この資格要綱だけを見ると、代表選手の資格は決して23歳以下とは定められていないとも見ることができます。
しかし、オリンピックが延期になるなどとは誰も考えていなかったはずなので、どの時点での23歳以下なのかをわかりやすくするためだけの表現なのではないかと疑っています。
FIFAとIOCが出場資格として、「23歳以下」・「1997年1/1以降に生まれた選手」のどちらを重視するかによって出場選手は変わってくることになりそうです。
ちなみにこの件に関してJOCの森会長は以下のように語っております。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200328-00000055-dal-spo
FIFAとIOCの話し合いが事実かどうかは置いておいて、現時点では方向性について何も決まっていないと見るのが妥当でしょう。
いずれにせよ出場選手に制限が出てくるのであれば、やはり当初の予定通りの出場資格を適用させるのがベターなのではないかと思います。(延期になっても東京2020という呼称は変わらないみたいですしね。)
どの国も1997年生まれの選手が中心となってチームが作られてきているはずです。それも4年近くの年月をかけて。これがもし年齢制限が1歳繰り下げられてしまえば、1年でまた新たなチーム作りをしなければいけないことになります。(1998年生まれの選手もたくさん選出されてきてはいますが)
FIFAがワールドカップを重視しているのは事実だと思いますが、オリンピックほどの大会に完成度が高くないチームを集めて競わせるのはさすがに考えにくいところです。
サッカーに限らず出場選手の問題は各競技で山積しているようですが、指針の提示が遅くなればなるほど選手の身体的・精神的負担は大きくなると思うので、早急に解決してほしいところですね。
実際出場資格が繰り下げられたらどうなるのか
では実際に出場資格が繰り下げられてしまったら、日本代表にはどのくらい影響が出てきそうなのか、各ポジションごとに見ていきましょう。
JFAのホームページに、2019年に一度でも招集されたことのある選手のリストがありましたので、それを元に表を作成して生年月日順に並べ、繰り下げられた場合に出場資格を失う選手を赤字で示してみました。
※出場試合数などを拾うアイデアが思いつかなかったので、多分に主観を挟みますのでご了承ください。
GK
名前 | 生年月日 |
---|---|
小島 亨介 | 1997/1/30 |
オビ パウエルオビンナ | 1997/12/18 |
波多野 豪 | 1998/5/25 |
山口 瑠伊 | 1998/5/28 |
大迫 敬介 | 1999/7/28 |
谷 晃生 | 2000/11/22 |
小久保 玲央ブライアン | 2001/1/23 |
このチームでは広島の大迫が不動のレギュラーを務めており、実績としても十分なものがあると思います。GKは何より試合に出場して試合勘を掴んでいる選手が出るべきポジションだと思います。一方で経験が重視されるということは、若手よりもベテランが試合に出やすいということでもあります。そのような条件でありながらクラブで定位置を確保している大迫がいるので、GKはいずれにせよ安泰なポジションであるといえるでしょう。
DF
名前 | 生年月日 |
---|---|
板倉 滉 | 1997/1/27 |
渡辺 剛 | 1997/2/5 |
中山 雄太 | 1997/2/16 |
岩田 智輝 | 1997/4/7 |
椎橋 慧也 | 1997/6/20 |
町田 浩樹 | 1997/8/25 |
大南 拓磨 | 1997/12/13 |
立田 悠悟 | 1998/6/21 |
原 輝綺 | 1998/7/30 |
岡崎 慎 | 1998/10/10 |
古賀 太陽 | 1998/10/28 |
瀬古 歩夢 | 2000/6/7 |
小林 友希 | 2000/7/18 |
DFで中心になっていたのは板倉・渡辺・中山あたりの97年組でしょうか(中山はボランチで出場が多い気もしますが)。98年以降の世代では立田がクラブでも定位置をつかんでおり、代表でも常連なので中心になるでしょう。あとは昨シーズンロティーナ体制で頭角を現し始め、鋭い守備とフィード能力に秀でた瀬古も注目です。
昨年のトゥーロン国際大会で個人的に印象に残った岡崎も力強く、海外選手に競り負けないプレーができるので、ぜひクラブで試合に出場し、メンバー争いに食い込んできてほしいです。
MF
名前 | 生年月日 |
---|---|
相馬 勇紀 | 1997/2/25 |
三好 康児 | 1997/3/26 |
長沼 洋一 | 1997/4/14 |
神谷 優太 | 1997/4/24 |
森島 司 | 1997/4/25 |
三笘 薫 | 1997/5/20 |
田中 駿汰 | 1997/5/26 |
伊藤 達哉 | 1997/6/26 |
藤谷 壮 | 1997/10/28 |
旗手 怜央 | 1997/11/21 |
遠藤 渓太 | 1997/11/22 |
舩木 翔 | 1998/4/13 |
高 宇洋 | 1998/4/20 |
岩崎 悠人 | 1998/6/11 |
堂安 律 | 1998/6/16 |
食野 亮太郎 | 1998/6/18 |
松本 泰志 | 1998/8/22 |
杉岡 大暉 | 1998/9/8 |
菅 大輝 | 1998/9/10 |
田中 碧 | 1998/9/10 |
渡辺 皓太 | 1998/10/18 |
齊藤 未月 | 1999/1/10 |
安部 裕葵 | 1999/1/28 |
福田 湧矢 | 1999/4/4 |
橋岡 大樹 | 1999/5/17 |
川井 歩 | 1999/8/12 |
鈴木 冬一 | 2000/5/30 |
菅原 由勢 | 2000/6/28 |
東 俊希 | 2000/7/28 |
松岡 大起 | 2001/6/1 |
久保 建英 | 2001/6/4 |
MFは非常にタレントぞろいだということを改めて思い知らされました。年長組の常連は三好・相馬・遠藤の3人に森島・三苫・田中駿汰が準常連という構図でしょうか。ただ、MFはこの下の世代が非常に豊富なようで、ボランチでは田中碧・斉藤 、ウイングバックでは菅原・杉岡・橋岡・菅、シャドーでは久保・堂安・安倍・食野と実績十分で能力に疑いのない面々が揃っています。既に代表の常連となっている選手も多いので、あまり心配はいらないどころか、まだまだ選考に頭を悩ますポジションかと思われます。
FW
名前 | 生年月日 |
---|---|
小川 航基 | 1997/8/8 |
前田 大然 | 1997/10/20 |
一美 和成 | 1997/11/10 |
上田 綺世 | 1998/8/28 |
小松 蓮 | 1998/9/10 |
田川 亨介 | 1999/2/11 |
FWは最も悩ましいポジションかと思われます。そもそも本命不在のポジションであり、オーバーエイジで大迫を招集するというのが有力視されていたいところでもあります。この世代では長らくエースを務めていた小川、爆発的なスピードが武器の前田、昨季J2でブレークした一美が揃って97年組というのも痛いところです。そんな中でも上田は継続的に招集されており、鹿島でも一定の活躍を見せていることから、引き続きの選出が固いのではないでしょうか。とはいえ絶対的なエース不在なので、選出経験のある小松・田川や、ルーキーの染野・西川なども活躍次第では大いに食い込めるところかと思います。
以上各ポジションごとに振り返ってきましたが、選手のタイプとかをあまり考慮せずに考えれば、各ポジションそれなりに下の世代も揃っているので、そこまで大きな不安はなさそうに思えました。しかし、これまでチームを支えてきた97年組が大会延期によって出場できなくなってしまうというのはあまりにも可哀そうな話なので、そういった選手のメンタル面も考慮した最終決定をFIFAとIOCにはお願いしたいですね。
それでは長々とありがとうございました!!